火葬の順番を待つ時代 亡くなって6日後の葬儀で考えたこと

有料記事序破急

論説主幹・山中季広
写真・図版
[PR]

 この秋、叔父を見送った。享年90。慌てて喪服を準備したものの、実際に葬儀に参列したのは、亡くなってから6日も後のこと。火葬場に空きがなかったからだ。

 専門家に聞くと、こうした火葬の順番待ちは首都圏では何年も前から常態化しているという。「西日本はまだしも、東日本はやや深刻です。東京都神奈川県では8日待ちとか10日待ちが珍しくありません」と全日本墓園協会の主管研究員横田睦(むつみ)さん(58)は話す。

 墓園協会は、全国の火葬場や葬儀場に実態を尋ね、結果を今夏発表した。厚生労働省の補助を受けた初の大規模調査で、火葬を待つ間、遺体を安置できる施設が不足しているという回答が25%を超えた。自宅や寺院では短期間しか安置できないため、専門業者に遺体を託す例も多かった。1日あたりの費用は1~2万円のところが主だった。

 超高齢化した日本で、昨年の…

この記事は有料記事です。残り552文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら