駐中国大使の垂氏が年内にも離任へ 後任は金杉インドネシア大使有力

[PR]

 垂(たるみ)秀夫・駐中国大使(62)が年内にも離任する方針であることが分かった。後任は、中国を含むアジア外交の要である外務省アジア大洋州局長を務めた経験のある金杉憲治・駐インドネシア大使(64)を軸に最終調整しており、近く閣議決定される見通し。

 複数の日中外交筋が明らかにした。

 垂氏は中国でゼロコロナ政策が続いて日中間の人的交流が減るなか、習近平(シーチンピン)国家主席の下で大きく変わる政治・外交路線やビジネス環境への対応、邦人保護などの課題解決に当たった。

 2020年11月の着任以来、対中外交の陣頭に立ってきた垂氏は日本外務省の中国語研修組「チャイナスクール」出身。広い人脈が支える中国理解の深さで知られる一方、高い情報収集能力や発信力が中国政府の警戒を呼んだ側面もある。

 後任が金杉氏になれば、チャイナスクール出身でない大使は約7年ぶり。後任大使は台湾情勢や経済安全保障、原発処理水放出問題などで緊張が続く両国関係の改善と、停滞する首脳外交の実現などが課題になる。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら