三菱電機と東京大が連携講座 未来社会をデザイン、循環型社会実現へ

小林哲
[PR]

 三菱電機は5日、東京大学と連携して、資源の無駄を減らし、環境に配慮した社会を実現するための技術や政策を探る「持続可能な循環経済型未来社会デザイン講座」を設置した、と発表した。今後3年間かけて理想とする未来社会のあり方を示し、実現に向けた具体的な技術や製品の開発につなげるという。

 連携講座は、東京大学大学院工学系研究科に設置する。熊田亜紀子教授を講座長にして、技術経営戦略や生産システム、設計工学の専門家らが参加する。従来の大量消費や資源の非効率利用を見直し、製造から販売、利用、メンテナンス、リサイクル、リユースなど一連のサイクルを数理モデル化。シミュレーションによって、それぞれの関係者が負担を求められるコストに見合った価値を得られるようなシナリオを提案する。

 さらに、三菱電機の製品をモデルケースとして、ビジネスモデルや製品設計のあり方など四つの研究チームに分かれて具体的な道筋を描くことを目指している。三菱電機の研究部門などからも10人ほどが参加するという。

 三菱電機は今年4月、東京大学とともに未来社会のあり方を考える「未来デザイン会議」を立ち上げ、新事業や経営のあり方などの検討を続けてきた。

 三菱電機の加賀邦彦・専務執行役は「東京大学の学術的な知見と、三菱電機が培ってきた現場の視点を組み合わせることで未来社会の課題解決につなげていきたい」などと述べた。小林哲

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら