信者400人超の遺体発見 ケニアの「餓死カルト」捜査、不明者なお

ヨハネスブルク=遠藤雄司
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 「断食を続けて死に至ればキリストに会える」などと主張し、信者らを集団で餓死させたとみられるケニアのカルト教団に対する捜査が続いている。教団の「聖地」とされるケニア東部の森からは400人以上の遺体が見つかっているが、行方不明の届けが出ている人数は600人を超えており、全容解明にはさらに時間がかかりそうだ。

 現地メディアによると、地元裁判所の判事は10日、カルト教団「グッド・ニュース・インターナショナル教会」の教祖ポール・マッケンジー容疑者の勾留期限を47日間延長することを認めた。容疑者には殺人や自殺幇助(ほうじょ)などの疑いがかけられており、捜査当局側は捜査の完了にはさらに時間がかかるとして、勾留の延長を求めていた。

 一方、弁護側は勾留中の待遇が非人道的だと非難し、勾留延長の却下を求めていた。出廷したマッケンジー容疑者は「暗い部屋にずっと閉じ込められており、この2日間は何も食べず、風呂にも入っていない。当局が私をこのように扱うのなら、いったい誰が私を救ってくれるのか」などと抗議の声を上げたという。

 事件をめぐっては、すでに400体以上の遺体が発見されたほか、あらたな遺体も見つかり続けており、身元確認が追いついていないという。(ヨハネスブルク=遠藤雄司

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