わかめは何でもフィットする…試作3千回の開発者、40年ぶりヒット

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田幸香純
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凄腕しごとにん

 「ふえるわかめちゃん」などで有名な理研ビタミンで、開発を担当する白瀬達也さん(49)は日々、わかめの味付けの試作と実験を重ねています。新商品開発は簡単ではありませんが、わかめの魅力と可能性を感じる仕事でもあります。そこにかける思いとは。

 わかめを使った料理と言えば何を想像するだろうか。みそ汁? 酢の物? 日本人になじみの深い海藻だが、すぐに思い付くレシピは限られる。そんなわかめの利用方法を広げようとアイデアを出し、試作を重ねている。

 主に担当するのは、わかめに味を付けた商品の開発。代表例はわかめご飯の素(もと)だ。アイデアがよくても工場での生産に対応できない場合も多い。試作しながら、大量生産できるように手順を練り上げる。こうした技術面を担って累計で9年。試作回数は約3千回にのぼる。

 味付けするわかめには、塩をまぶした塩蔵わかめを使うこともあるが、多くは乾燥わかめを使う。調味料につけて戻すと、内部に味わいが染みこむ。それをまた乾燥させることで、商品の素材になる。

 わかめご飯の素でも、わかめの大きさ、塩分、味付け、組み合わせる食材を考えると種類に際限がない。おにぎりの具としてコンビニやスーパーからの引き合いは多く、関わった商品は30を超える。

 「実はわかめ自体には、味は…

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