全社員2万3千人に自社株90万円分 セコム社長に聞く人手不足対策
全国主要100社景気アンケート
警備業界はコロナ禍前から深刻な人手不足に悩まされています。人材確保に賃上げは必須ですが、セコムではさらにこれまで進めてきた自社株買いを活用することにしました。従業員のモチベーションを高めることになるのか、尾関一郎社長に狙いを聞きました。
――人手不足が深刻です。
「警備業界の人手不足はコロナ禍前からであり、慢性的です。コロナ禍では、業界によっては人手不足感が緩和されたといわれましたが、警備業界で人材を確保しやすくなったということはありませんでした。5月の有効求人倍率でみると全体では1.31倍でしたが、警備業を含む保安職業従事者は5.86倍です。厳しい状態が続いています」
――対策として取り組んでいることは?
「2年連続でベースアップを行いました。初任給も上げるなど、特に若年層の賃金の引き上げ幅を大きくしました。来年から高卒の新入社員向けに自動車運転免許の取得費用を補助する取り組みを始めます。さらには、モチベーション向上につなげるために、社員に株式を付与することを決めました」
自社株式付与に踏み切った理由
――株式付与は、どういう仕組みですか?
「セコム本社と主要子会社の…
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