崖っぷちでも貫いた攻撃卓球 石川佳純が歩んだ23年「やりきった」
前田大輔
卓球でオリンピック(五輪)に3大会連続で出場し、2012年ロンドンと21年東京の両大会の団体で銀メダル、16年リオデジャネイロ大会の団体で銅メダルを獲得した石川佳純(全農)が18日、引退会見を開いた。
「引退を決めたのは、自分自身、やりきったと思えたから。7歳で卓球を始めて、23年間、素晴らしい経験をさせてもらった」
石川は会見の冒頭で、こう切り出した。ファンへの感謝の言葉を話すと、言葉を詰まらせた。
「何が何でも、攻めろ」
9―9。11点先取の卓球で重要な局面の一つだ。ここで攻め切れるか、守りに入るか。勝敗を大きく左右する。
石川なら、どうするか。かつてこう話をしていた。
「絶対、何が何でも攻めろ、ですよ」
左腕から繰り出す強烈なフォアハンドのドライブで攻める。それが、石川の真骨頂だ。
あの日も、そうだった。
2018年5月4日。スウェ…
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