ロシアとの領土交渉 当の日本国民に明かされなかった「手の内」とは

有料記事序破急

論説委員・駒木明義=国際社説担当
[PR]

 手の内を明かすと、相手を利することになる――政府が交渉中の外交案件の説明を拒む際によく聞く理屈だ。だが、とっくに相手国が熟知している日本の方針転換を国民や国会には秘密にするというのは、筋が通らない。安倍晋三元首相が進めたロシアとの領土交渉のことだ。

 先日刊行された『安倍晋三回顧録』で、安倍氏は北方四島返還要求から2島返還路線に転じた事実を明かしている。だが政府は、歴史的な方針転換を、国民に一切説明していない。

 安倍氏によると、従来の路線…

この記事は有料記事です。残り640文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら