川合俊一会長バレーの体罰を語る 「小学校多い」「頭いい人辞める」

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木村健一
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 指導者による体罰や暴言をなくすため、日本バレーボール協会が3月、「暴力撤廃アクション」を始めた。なぜバレー界は暴力や暴言が多いのか。なぜアクションを起こしたのか。どんな反響があったのか。バレーやビーチバレーの選手だった川合俊一会長に聞いた。

 協会が発信したメッセージは、「それって、指導ですか? 暴力ですか?」。暴力ではなくても、厳しい指導を「未暴力」と名付け、「絶対に見過ごせない」と訴えている。

 「体罰や暴言はやめようなんていうのは当たり前の話です。今さら、暴力をやめようって言ったら笑われます。だから、暴力をやめようと言うのはやめようと。殴りはしないけれど、暴言を吐く、暴力の手前の『未暴力』があります。それに気付いていない指導者や、慣れてしまって『あり』と思っている選手がいるかもしれない。もう一回立ち返って、みんなで考えようということです」

 「今、ガンガン指導するよりも、選手に考えさせながら、話し合いながらの指導がいいと言われています。ビーチバレーはそういう風潮がある。選手とコーチの上下関係がない。昔のように、『先生、お願いします』という風潮をなくしていきたい」

 さっそく、効果が出ているという。

 「小さいものから大きいもの…

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2023年4月27日17時0分 投稿
    【視点】

    体罰や暴言の撤廃に向けて、毅然とした態度を示したバレーボール協会のこの取り組みに、私は賛同します。スポーツの現場から「暴力」を根絶するのは喫緊の課題です。「ゼロ」にしなければなりません。 ただ、これほどまで世間から批難されているにもか

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    中小路徹
    (朝日新聞編集委員=スポーツと社会)
    2023年4月27日9時10分 投稿
    【視点】

    バレーボールは残念ながら、指導上の暴力やハラスメントの発覚や告発が目立つ競技です。  3月、フォーラム面で「スポーツでの暴力・ハラスメント・体罰、どうなくす?」というテーマでアンケートを募ったところ、連絡先を付記して取材を受けてくださった

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