政府と学術会議「決定的な決裂も」 任命拒否から2年半、深まる対立

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阿部彰芳 嘉幡久敬
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 「日本学術会議」と政府の対立が深まっている。会議の会員の選考過程などを見直そうとする政府側の方針に対し、学術会議が「独立性を損なう」と反発しているためだ。17~18日に開かれる学術会議の総会で、両者はどう向き合うのか。これまでの経緯を振り返りながら探った。

 「当事者に法案も示さず進めるなら、政府と学術界との決定的な決裂という最も不幸な結果になる」

 5日に開かれた学術会議の会合で、ノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章会長は政府側に17日からの総会で法案を示すよう迫った。

 学術会議は国の機関で科学政策を提言する科学者の組織。内閣府に置かれ、会員は210人、任期6年と規定されている。新たな会員の候補は、現会員が推薦した人の中から、学術会議内の選考委員会などを経て決められる。

 政府の改革案では、法改正し…

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