第3回優勝争い中に鼻歌、失敗しても笑顔 双子のゴルファーが守り抜く教え

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 埼玉県に住む岩井雄士さん(50)と妻の恵美子さん(48)は、双子の娘たちをプロゴルファーに導いた。

 妹の千怜(ちさと)(20)はプロ1年目の2022年、初優勝からの2連勝を達成した。史上3人目で最年少の快挙となった。姉の明愛(あきえ)(20)は今年4月、KKT杯バンテリンレディスオープンでツアー初優勝を果たした。双子そろってのツアー優勝は史上初のことだ。

 ただ、どうしてもゴルフをやらせたくて、親が子にやらせたわけではない。

 幼い頃の2人は毎週末、家族で公園を駆け回っていた。

 「手加減なしのガチの鬼ごっこ。あき(明愛)も、ちー(千怜)も、すばしっこくて大変だった」と雄士さん。

 日が暮れても、鬼ごっこは終わらなかった。

 「最後の最後まで公園にいた。子どもといるのが楽しくて。喜んでいる顔を見るのが好きだった。親からやらせたことはなかった」

 2人はかけっこが得意になった。小学生になると、無料の陸上教室へ。毎週、短距離も長距離も練習した。中学では陸上部だった。

 ゴルフを始めたのは、小学1年の頃。きっかけを、雄士さんが振り返る。

双子の姉妹が育った岩井家には、ゴルフとは全く関係ない四つの「家訓」があります。幼い頃からそれを守り続けたことが、人としての幅を広げ、結果的にゴルフにも好影響を与えます。

 「妻に、ブチ切れられたんで…

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    中川文如
    (朝日新聞スポーツ部次長)
    2023年5月4日11時23分 投稿
    【視点】

    「笑顔で楽しんでこい。ミスしても、笑って」。岩井姉妹に、幼い頃からお父さんがかけ続けた言葉です。笑顔を忘れず、すくすく育った双子の歩み。読後感、とっても爽やかです。 笑うことの効用について、考えてみます。 笑顔で観客とハイタッチ

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