「知らないことはリスク」 アップデートする中国経済の「内視鏡」

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編集委員・吉岡桂子
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現場へ! 中国経済を診る④

 「中国は変化がものすごく速い。過去があっという間にひっくり返る。自分のものさしを常にアップデートすることを肝に銘じています」。中国の重点大学、対外経済貿易大学教授の西村友作(48)は言う。

 北京に住んで21年目を迎えた。同大学で博士号(経済学)を取得し、初めての日本人専任講師として採用された。大学院で学生を指導しながら、中国経済を内側から分析し、著書「数字中国(デジタルチャイナ)」などを通じて日本に向けて発信を続ける。

 デジタル化が大きな変化をもたらした。1990年代の留学時代から中国を便利だと思うことはなかった。だが2010年以降にデジタル化が一気に進み、買い物のキャッシュレス化から行政の手続きまで便利さを感じるようになった。

 「社会に不便が満ちていたからこそ、解決手段としてデジタル技術が広がった。監視で失うものと利便性で得るものを比べて、中国の多くの人々は後者を選んでいる」

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