台湾「首相」が辞任、新体制へ 支持低迷、「刷新」狙うが効果未知数

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台北=石田耕一郎
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 台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権は25日、内閣トップの蘇貞昌(スーチェンチャン)・行政院長(首相)の辞任を認め、後任に陳建仁(チェンチエンレン)・元副総統(71)を据える人事を発表した。与党が昨秋の統一地方選で大敗し、政権支持率が低迷を続けるなか、2024年の次期総統選に向けて「刷新」をアピールする狙いがあるとみられる。

 台湾では、直接選挙で選ばれた総統が、内閣を率いる行政院長を任命する。4年にわたって務める蘇氏は、統一地方選後に辞任を申し出て蔡氏に慰留されたが、今月19日に再び辞意を伝えていた。

 総統府の張惇涵報道官によると、蔡氏は25日、陳氏に後任の行政院長となるよう正式に要請。27日に蔡氏が会見して人選理由などを説明する。

 陳氏は米国の大学院などで疫学を学び、台湾大学教授を務めた後、李登輝(リートンホイ)政権時代に行政部門に登用されて政治との関わりを持った。蔡政権の1期目(2016~20年)で副総統に就くなど、蔡氏の信頼があつい。

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