岸田首相が2年連続で連合の新年交歓会に 縮まる距離感、透ける思惑

有料記事立憲岸田政権

神沢和敬 鬼原民幸
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 立憲民主党国民民主党の支持団体・連合の新年交歓会が5日、東京都内で開かれ、岸田文雄首相が2年連続で出席した。首相が意欲を示す賃上げで連合と歩調をあわせる狙いがある。今春の統一地方選や次期衆院選をにらみ、野党の分断をはかろうとする意図もあるとみられる。

 「経済の好循環の中核は賃上げだ。今年の春闘で連合は5%程度の賃上げを求めており、政府としても、その取り組みを後押ししていきたい」。立憲の泉健太代表、国民民主の玉木雄一郎代表が顔をそろえるなか、首相は4日の年頭記者会見で強調した「インフレ率を超える賃上げの実現」に言及しつつ、政労で足並みをそろえる意向を示した。

 労働組合の中央組織である連合は主要野党の支持団体のため、自民党政権とは一定の距離を置くが、その距離感は岸田政権になって変化が生じている。過去を振り返れば、安倍晋三元首相は政権交代直後の2013年の新年交歓会に出席したものの、その後は欠席。続く菅義偉政権も同様の対応だったが、岸田首相は昨年の新年交歓会に首相として9年ぶりに参加。3カ月後の4月にあったメーデー中央大会には松野博一官房長官が出席した。今年の新年交歓会には岸田首相に加え、松野氏や、公明党山口那津男代表と石井啓一幹事長らも駆けつけた。

 こうした動きの背景には、野…

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