青信号の横断歩道で横から人に衝突 防犯カメラに残された事故の瞬間

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御船紗子
【動画】映っていた 自転車 ひき逃げの瞬間=被害にあった女性提供
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 自転車が原因となる事故が後を絶たない。自動車やバイクより衝突の衝撃が小さいとはいえ、生身でぶつかられれば命に関わることも。今年10月に事故に巻き込まれ負傷した50代女性が、朝日新聞の取材にその衝撃の大きさを語った。

 10月18日午後3時半ごろ、JR池袋駅から約600メートル離れた東京都豊島区南池袋3丁目の都道。横断歩道の信号待ちをしていた女性は歩行者信号が青になったのを確認し、足を踏み出した。

 ガシャン!

 強い衝撃を受け、地面にうつぶせに倒れ込んだ。周りを見渡すと、黒い服を着た20歳くらいの男性が「ごめんなさい」と言いながら自転車を起こしていた。自転車にはねられたと気付くと同時に、全身がジンジンと痛むのがわかった。

 でも、ぶつかった男性はそのまま自転車で走り去っていく。女性は座り込んだまま、男性の背中に向かって「警察呼ぶから待ちなさい」と声を絞り出すのが精いっぱいだった。

 自ら110番通報し、救急搬送された。診断は首と腰のねんざ、右ひじと両ひざの打撲で全治1カ月。仕事を2週間休み、今も通院を続けている。

防犯カメラ「ショッキングな映像」

 事故から約1カ月後。事故について事情を聴かれた目白署で、当時の様子が防犯カメラに残っていると知った。見せてほしいと頼んだが、「ショッキングな映像だから」と断られたという。

 「ぶつかってきた相手がこのまま見つからなかったら――」。そう思うといてもたってもいられず、女性は現場へ戻って周辺の建物を調べた。はねられた地点から横断歩道を挟んで真向かいのビルに防犯カメラがあるのを見つけ、事故の被害者だという事情を話して映像をコピーさせてもらった。

 映像には、信号が青になってから女性が横断歩道を渡っていたこと、交差する車道の信号が赤だったはずなのにそのまま走ってきた自転車が停止せず女性へぶつかったこと、がはっきりと映っていた。男性自身も転倒していたが、自転車を起こすと女性を助けるそぶりも見せずに6秒ほどで走り去っていた。強い憤りを感じた。

「やべっ」と言い残し立ち去る

 事故直後、駆けつけて介抱し…

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