金属スクラップを無許可で寄付、歯科医を処分 医師会「今後も追及」

川本裕司
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 山口県周防大島町は27日、町立橘医院の歯科主任部長(50)が金属スクラップを許可なく寄付したとして、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分をした。金属スクラップの売却収入が計上されなかったことから、大島郡歯科医師会が9月に町に調査を依頼していた。

 町病院事業局によると、主任部長が2011年5月、東日本大震災で被災した宮城県で歯型の確認に携わり、「被災者を助けたい」として町の財産である歯科金属スクラップを寄付した。主任部長は寄付は認めたものの、時期、寄付先や方法、寄付したスクラップ量については「覚えていない」と答えたという。

 主任部長は橘医院が開設された01年からただ1人の常勤歯科医として勤務してきた。町病院事業局は「歯科金属スクラップの認識を持たず、管理が不十分だった」と話している。

 同歯科医師会関係者は「覚えていないというのはあり得ない。管理責任も問うべきで、今後も追及する」と言っている。(川本裕司)

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