安倍氏後継は… 衆院3補選と「10増10減」、入り乱れる思惑

有料記事安倍元首相なき後 激動の山口

神沢和敬 藤谷和広 武井宏之 菅原普
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 衆院選一票の格差是正に向けて小選挙区を「10増10減」する改正公職選挙法が28日施行された。選挙区の線引き(区割り)を見直すことで15都県で選挙区数が増減し、次期衆院選から適用される。それに向けた候補者選びは与野党ともに各地で難航。特に千葉、山口、和歌山は来年4月に衆院補選が予定されていることも状況を複雑にしている。

「政治とカネ」の千葉5区は…

 千葉は選挙区が13から14に増える。その候補者調整に取りかかる前に、今月「政治とカネ」問題で薗浦(そのうら)健太郎・前自民党衆院議員が辞職したのに伴う千葉5区の衆院補選が、来春見込まれる。自民党の不祥事による選挙だけに、野党は千載一遇の勝機がある戦いとして勢いづいている。

 ただ「1強多弱」が長く続く政治構図のなかで、野党が勝つには「自民と1対1になる構図が不可欠」(立憲民主党県連幹部)だが、国民民主党がすでに候補者擁立を発表し、日本維新の会共産党も模索する。勝てば次期衆院選に向けて弾みがつくことにもなるため、この補選で野党がまとまることができるのかが今後の試金石になる。立憲の泉健太代表は27日、「他党にもできる限りの協力要請をしたい」と話した。

 自民党は一部で「不戦敗」とすることも取りざたされたが、党幹部は「空白区をつくるのはありえない」。知名度がある人らの擁立検討を進める方向で、新5区の候補者選びもそれに左右されることになる。

安倍氏の山口4区は…

 昨年の衆院選で自民党が全4…

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