日本維新の会の馬場伸幸新代表が8日、国会内で朝日新聞のインタビューに応じ、政策実現の担保があれば、政権入りも選択肢となる考えを明らかにした。国政進出から10年。「大阪都構想」の旗印を失った維新はどこに向かうのか。初めて国会議員から代表に就いた馬場氏に、気になる全てについて聞いた。
3回目の住民投票「当分ない」
――維新はこれまで、大阪の首長が代表で党を率いる形態が特徴でした。国会議員から代表を選出したことで大阪、地方重視を掲げてきた党の独自性が薄れるのではないですか。
「どう考えても大阪やんな。俺が国会議員や言うたって、これだけ大阪弁を駆使してやってるわけやから。どう考えても大阪やん。ただやっぱり、政党の成り立ちで大阪に党本部があったり、大阪の首長が代表をやってきたりしてるわけやんか。維新が誕生したときは『大阪都構想』を売りにしていたから自然な流れやね」
「大阪都を作ることが目的ではなく、地方分権が進まないから、それやったら新しい統治機構のスタイルを大阪から作ろうと。それができたら全国に広がっていくというスタートやね」
「大阪都構想は今のところもうせえへんけど、統治機構改革という山の頂は諦めへん。違う登山ルートを考えるには、法律をということになるから、国会議員が代表なら割とスムーズにものごとが進んでいくんちゃうかな」
――もう特別区を設置する形での大阪都構想は目指さないのですか。
「いやいや、そんな、それを限定してとかいうことじゃなくて。新しい統治機構の姿を求めていくっちゅうことやから。ほんなら大阪都構想はどうなるんですかって、それはまあ、それもあるかもわからんという」
――3回目の都構想の住民投票もあり得るのですか。
「当分ないわね」
――当分とは。
「新しい登山ルートを実現す…
- 【視点】
大阪で3年前の府知事・大阪市長ダブル出直し選など「維新政治」を間近で見てきた立場として、非常に興味深い内容のインタビューです。馬場さんの飾らない性格がよく出ているやりとりとも言えますが、聞き逃せない言葉がたくさんちりばめられています。
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