巣くう「裏切り」、糸引くロシア そして2人の盟友は解任された

有料記事ウクライナ情勢

喜田尚
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 ロシアの侵攻を受けるウクライナの議会で19日、情報機関・保安局(SBU)のバカノウ局長とベネディクトワ検事総長の解任を求める議案が可決された。

2人はゼレンスキー大統領を大統領選の時から支えた盟友だが、大統領自らが解任の議案を出した。SBUや検察にかかった疑いは「ロシアへの協力」。あまりに深刻な問題で、責任を問わざるを得なくなった。

 バカノウ氏の出身地は中南部の産業都市クリビーリフ。同郷のゼレンスキー氏とは幼年期からの親友だ。

 コメディアンだったゼレンスキー氏が、地元の仲間らと立ち上げたグループ「第95街区」。その事務所の代表をつとめた。ゼレンスキー氏が2019年の大統領選に打って出た時には、陣営の中心的役割を担った。

容疑者198人、深く巣くう「裏切り」

 そのころに盟友の一人に加わ…

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2022年7月21日7時55分 投稿
    【視点】

    言うまでもなく、この2人自身が祖国や大統領を裏切ってロシアに協力したのではなく、組織内部のそのような動きを防ぎ切れなかった責任を問われたものである。 現地専門家の解説によれば、両名の解任は以前から取り沙汰されており、実は2月のロシアによる

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