後ろめたかった金メダリスト 頭を下げて探した現役の僕にできること

有料記事スポーツPlus

金島淑華
[PR]

 年度が替わったばかりの4月1日、新天地に飛び込んだ体操選手がいた。

 田中佑典(ゆうすけ)(32)。「田中3きょうだい」と聞けば、ピンと来る方もいるのではないだろうか。

 兄の和仁(かずひと)(37)、姉の理恵(35)とともに2012年のロンドン・オリンピック(五輪)に出場して話題を集めた。4年後のリオデジャネイロ五輪では内村航平らと団体金メダルに輝いた。

スポーツPlus

スポーツPlusはオリジナル記事を有料会員の方にメールで先行配信するニュースレターです。今回は6月14日配信分をWEB版でお届けします。

 そんな実績のある選手が、大学を卒業してから10年間、所属したコナミスポーツを退社した。最近は低迷気味だが、内村もプロになるまで籍を置いていた。競技に専念でき、指導者にも恵まれた環境だった。

 昨秋に肩の手術をし、リハビリに励んでいたはずだが、まさか「肩たたき」にあったのではないだろうか。

 詳しい経緯を尋ねたくてインタビューを申し込むと、「じっくり聞いてください」といい、環境を変えた理由を語ってくれた。

 「ここ数年、ずっと思っていたことではあったんです。体操だけやっていていいのか、と」

 彼の魅力といえば、内村に引けをとらない美しさ。国際大会に行って練習を始めると、海外の選手、指導者が動きを止めて見入るほどだ。

 2人を長く指導したコナミス…

この記事は有料記事です。残り1082文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

スポーツPlus

スポーツPlus

競技に生きる、そこに生きた、それを支えた人たちの、勝ち負けだけじゃない物語を描きます。ニュースレター「スポーツPlus」は、有料会員の方に毎週お届けします。[もっと見る]