加工食品のアレルギー物質や塩分、スマホで確認 スーパーで実証実験

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前田朱莉亜
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 加工食品などを安全に食べるために必要な情報を伝える目的などで、商品パッケージに記載されている食品表示を、スマホのアプリで表示する実証実験を消費者庁が実施した。アレルギー物質や塩分、原産国など表示項目は増え続けており「文字が小さくて見にくい」との意見がある一方で、健康意識の高まりから「より詳しい情報を」との要望も。デジタルツールの活用が多様なニーズを満たす解決策となるか――。

 東京都江東区の会社員、竹内香純(かすみ)さん(36)は、スーパー「イオンスタイル有明ガーデン」(同区)の食品売り場の棚からスープのパッケージを手に取ると、会計時に読み取るバーコードスマートフォンをかざした。専用のアプリにアレルギー物質の一覧が表示され、そのうち、スープに含まれるアレルギー物質が黄色く強調された。

知りたい情報が瞬時に

 竹内さんの夫にはエビアレルギーがあるといい、今回、竹内さんは事前にアレルギー物質にエビを登録していた。事前に登録されたアレルギー物質は赤く表示される仕組みで、スープにエビが含まれていないことが瞬時に分かった。

 竹内さんが使用したアプリは、実証実験のために消費者庁が委託した企業が開発したもので、個人の知りたい情報を分かりやすく表示する機能が特徴だ。

 竹内さんは「スープやだしにはエビが入っていることが多い。こうやって一瞬で見られるとすごい便利ですね」。

 他にも原材料名や添加物・保存方法などが画面で確認でき、登録した優先順位通りに表示される。

 竹内さんは「6歳と1歳の子どもたちはまだ食べたことがないものもあるので、加工食品の原材料名は必ず見てから買うようにしている」といい、「ベビーカーや買い物かごを両手に持ちながら食品表示の小さい文字を読むのは時間がかかる。スマホで知りたい情報がすぐに分かると助かる」と話した。

 実験は11月24日~今月14日に江東区と千葉市にあるスーパー2店で計18日間実施された。加工食品約9万点の情報が登録され、約400人の買い物客にアプリをダウンロードした専用のスマホを使ってもらい、満足度などを調査した。

■増える義務表示、デジタル駆…

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