郊外発のメディアを絶やすな 市民の支えで新たなニュース発信

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論説委員・沢村亙
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現場へ! 米ローカルメディアの挑戦⑤

 地方メディアが次々と姿を消す米国の「ニュース砂漠」。逆境に抗して新たな芽生えもある。

 昨年4月、大都市シカゴの郊外で発行されていた15の地方紙が一斉に廃刊した。親会社がコロナ禍で経営不振に陥った。

 半年後、郊外の町の一つでネット新聞のレコード・ノースショアが誕生した。立ち上げたのは、廃刊した地方紙で記者をしていたジョー・コフリン(38)ら3人だ。

 彼らの背中を押したのは二つの危機感だ。一つは全米3番目の大都市の郊外が広大な「ニュース砂漠」になりかねないこと。シカゴに拠点を置く大手紙も郊外のオフィスを縮小している。共通の話題がなくなれば、地域への愛着や関心はとたんに希薄になる。

 もう一つが年々深刻になる社…

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