銀メダルから再スタート バスケ女子代表が新監督の下で挑むアジア杯
東京オリンピック(五輪)で銀メダルを獲得してからの新たなスタート。バスケットボール女子の日本代表は27日からヨルダンで開かれるアジアカップに出場する。最年長は26歳の林咲希(ENEOS)。メンバーを入れ替えて若手中心の構成で大会5連覇を目指す。
男子の日本代表監督に就任したトム・ホーバス監督に代わり、恩塚亨コーチが監督に昇格。アジアカップは新監督として初めて指揮を執る。
候補選手13人の中で東京五輪の5人制に出場した選手は林、宮崎早織(ENEOS)、赤穂ひまわり(デンソー)、オコエ桃仁花(富士通)、東藤なな子(トヨタ紡織)の5人だけだ。それでも、恩塚監督は「目標は優勝。それ以外は考えていない」と言い切った。
大会に向けたチーム作りの中で、恩塚監督は「世界一のアジリティー(敏捷(びんしょう)性)を追求したい」と話す。単純な「速さ」だけではなく、様々な状況に、より素早く的確に適応していくという意味だ。「選手自身が考えてプレーできる仕組みを、私たちがモデルになって作りたい」
その点で興味深いのは、5人制のWリーグ所属ながら東京五輪では3人制の日本代表として8強入りした選手たち。今回、馬瓜ステファニー、山本麻衣(ともにトヨタ自動車)、西岡里紗(三菱電機)が候補選手になった。3人制の23歳以下ワールドカップ優勝メンバー、永田萌絵(トヨタ自動車)も選ばれた。
恩塚監督は「切り替えが速く、相手の先手を取れるので、強みになっていくのではないか」。5人制よりもめまぐるしい展開で培われたプレーに期待する。(河野正樹)