生きる道を切り開いた川崎の中村憲剛 華やかさの裏で

有料記事

清水寿之
[PR]

 サッカーJ1川崎のMF中村憲剛(40)が1日、クラブ公式のユーチューブチャンネルで会見に臨み、今季限りで現役を引退すると発表した。2003年の加入から川崎一筋18年でユニホームを脱ぐ。

 東京都小平市出身。03年、中大から練習生としてJ2だった川崎に加入した。足元の技術が高く、卓越したパスを軸に司令塔としてチームを牽引(けんいん)。17年のチームのJ1リーグ初優勝、18年の2連覇、19年のルヴァン杯初制覇に大きく貢献した。16年にはJリーグ最優秀選手に選ばれ、Jリーグベストイレブンは8回受賞。J1、J2リーグは川崎史上最多の通算538試合に出場で、83得点。

 昨年11月には左ひざの前十字靱帯(じんたい)などを痛め、全治7カ月程度の大けがを負った。リハビリを続け、今年8月に公式戦に復帰した。今季はJ1リーグ出場5試合、2得点。

 日本代表としても活躍。10年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会では16強入り。代表通算68試合出場6得点。

 相手守備陣を切り裂くラストパス、毎年変わるユニークなゴールパフォーマンス。スタジアムをわかせる華のある姿は、中村憲剛という選手の一部でしかない。

 2018年の春だった。アジア・チャンピオンズリーグの遠征で主力メンバーは海外へ。疲れを考慮されて国内に残った中村は、自分のメニューをこなした後もグラウンドに残り、サッカーボールに腰掛けながら控え組の練習をながめていた。何のため? 気になって聞いてみた。

 「彼らとは急に試合で組むこ…

この記事は有料記事です。残り435文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら