経世彩民 澤路毅彦の目
それは珍しい光景だった。昨年12月、飲食宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の配達員が結成した労働組合「ウーバーイーツユニオン」が東京都内で記者会見を開いた。その場に、労働組合の中央組織、連合の神津里季生(りきお)会長が同席したのだ。神津会長は「いろんな形で協力していきたい」と述べた。
ユニオンは10月に結成されたばかり。ウーバーの日本法人に団体交渉を求めているが、実現していない。会見は、報酬の一方的な引き下げに抗議するのが目的だった。
ウーバーイーツユニオンは、連合を構成する産業別組織の一つ、全国ユニオンが支援をしているが、正式には連合傘下ではない。その会見に、連合会長が同席したのはなぜか。
私がそう問うと、神津会長は…