VARは「サッカー史上最大の改革」か 仕掛け人に聞く

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河野正樹 勝見壮史

 「サッカー史上最大の改革だ」。審判の判定に映像を生かすビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)制度について、サッカーのルールを決める国際サッカー評議会(IFAB)でテクニカルダイレクターを務めるデイビット・エラリー氏は、そう評価する。21日開幕のJ1で今季から全試合に導入されたVAR。日本でもVARを担う審判の研修に携わった仕掛け人に、その利点や注意点、将来を聞いた。

急速な転換

 VARを採用した試合が初めて行われたのは、2016年夏。そこから一気に広がりを見せ、2年後の18年ワールドカップ(W杯)ロシア大会でも実施された。エラリー氏は「急速な転換だった」と見ている。

 リーグ戦に導入、もしくは、導入の検討や準備をしているのは約100カ国。ドイツやスペイン、イタリアなど2部リーグでも採り入れている国もある。「世界的に見ても、人々は全体としてVARを気に入っている」と分析する。

 「監視カメラ」のように、VARの導入は悪質な反則の抑止効果があるとされる。エラリー氏によると、イタリアでは導入1年目に、警告に相当する反則や抗議などが約4割減少。審判への暴言による退場が前のシーズンの11から、1に減ったという。「選手たちのプレーに、大きな影響を与えている」と話す。

今季から全試合に導入となったVAR。仕掛け人は将来の自動でオフサイドの選手を知るシステムについても言及しました。

 ■「日本にとって挑戦」…

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