LINEに残った虐待の記録 それでも罪に向き合わぬ母

有料記事きょうも傍聴席にいます。

小笠原一樹
[PR]

きょうも傍聴席にいます

 3歳の女児は昨年1月、浴室に全裸で冷水をかけられて放置され、息絶えた。体重は10キロに満たず、顔にはやけどを負っていた。虐待をしていたとして保護責任者遺棄致死罪などに問われ、法廷に立ったのは、母親の女(24)と交際相手の男(26)だった。

 さいたま地裁で5~6月、2人の裁判員裁判があった。いずれも2015年9月ごろから、埼玉県狭山市の自宅で女児に虐待を繰り返し、異常な症状があった女児に医師の診察を受けさせず、昨年1月8日夜に冷水をかけて浴室で放置。翌日、敗血症で死なせた、などとして起訴された。

 裁判は別々に行われ、先に男が法廷に立った。冒頭陳述などから事件の経緯をたどる。

 口に布巾をつっこみテープで固定する「口」。ネクタイで両手を後ろに縛る「手」。首に南京錠つきの鎖を巻き付け、押し入れの金具に固定する「首」。冷水を体にかける「水」。

 2人は、虐待に手口ごとに呼び名をつけていた。

 法廷で読み上げられた、当時の2人の「LINE(ライン)」でのやりとりはこんな具合だ。

 女「(女児が)ぐずぐずしだ…

この記事は有料記事です。残り2832文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら