双葉町で６月５日、ガソリンスタンドが新たに営業を再開する。町は今も町域の９６％が帰還困難区域のまま。社長の吉田知成（ともなり）さん（４１）は「６年たっても変化の見えないこの町に、目に見える変化を届けたい」と語る。東京の会社をやめ、一歩を踏み出した。

　スタンドは東京電力福島第一原発から約３・５キロ離れた国道６号沿いにある。町内では、同じく６号沿いで昨年９月に再開したスタンドに続き２軒目だ。平日午前９時～午後４時半の営業を予定し、通常の給油のほか、復興事業の重機などへの燃料配送を行う。

　社長の吉田さんは、町内で燃料販売を手がけてきた老舗商店「伊達屋」の五代目。双葉高校を卒業した後は町を離れ、東京で２０年以上暮らし、輸入車販売会社に勤務していた。

　そんな吉田さんがスタンド再…