中国! ブーム? クライシス……(小原篤のアニマゲ丼)

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 2015年から今年にかけてのアニメ産業は「中国爆買いでUP!」「市場拡大、ブーム到来?」「現場はもうクライシス……」。9月30日に刊行された日本動画協会の「アニメ産業レポート2016」の内容と、今月21日に開催された刊行記念セミナーでの執筆者のお話からざっくりまとめると、そんな感じです。

 2015年の「アニメ産業市場(ユーザーが支払った金額を推定した広義のアニメ市場)」は、6年連続拡大、前年比112%の1兆8255億円と大幅アップ、3年連続最高値を更新。内訳を見ると、「TV」が前年比3.2%減、「ビデオ」9.1%減、「商品化」11.6%減、「遊興(パチンコ・パチスロ)」1.3%減に対し、「映画」12%増、「配信」7.1%増、「音楽」8.9%増、「海外」78.7%増、「ライブ」68.2%増。金額の増減でデカいのは「商品化」のマイナス758億円(主に「妖怪ウォッチ」大ヒットの反動)で、それを補って余りあるのが「海外」のプラス2568億円! 主に中国への配信権販売だそうで、まさに「爆買い」です。

 アニメを実際に製作・制作しているスタジオの売り上げを集計した「アニメ業界市場(狭義のアニメ市場)」も6年連続増、前年比107.7%の2007億円。やはり「海外」の増加が全体を押し上げています。

 2009年に底を打ってから…

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