下町企業が支えた金藤の夢 「フットマーク」社員ら万感

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宮嶋加菜子 坂本進
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 競泳女子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した金藤(かねとう)理絵(27)は表彰式の後、寄せ書きされた日の丸を掲げた。贈ったのは、金藤が所属する東京・両国にある水着メーカー「フットマーク」。金藤は社員たちに支えられて夢を追い、社員たちは金藤の夢に自らを重ねた。

 3カ月前。社内で開いた五輪壮行会で、金藤は涙を流して誓った。「やめたくて、泳ぎたくないとき、皆さんが支えてくれた。良い色のメダルを持って帰ります」

 社員約60人。戦後間もない1946年に赤ちゃんのおむつカバーを作る会社として創業した。70年ごろ、学校向け水泳帽子の製造・販売を始め、2010年にイタリアの競泳水着ブランド「Jaked(ジャケッド)」の独占輸入販売契約を結んだ。

 金藤をサポートするようになったのは、コーチの加藤健志さん(50)に頼まれたのがきっかけ。水泳販売部門長の小林智也さん(42)が専門学校時代に水泳を教わったのが加藤さんだった。

 11年に所属契約を締結。初のスポーツ選手との契約で勝手がわからなかったが、出場する大会の様子を社内報に掲載し、活動報告にも招いた。遠征費などを負担し、新製品に対するアドバイスをもらった。

 金藤は08年の北京五輪で7…

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