壮絶な闘病、ギャグも交え描く 「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」(たむらあやこ)

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 【松尾慈子】本書のタイトルにもなっている「ギランバレー症候群」という難病を、皆さまご存じだろうか。漫画好きな男性諸兄なら「ゴルゴ13」と即答なさるだろうか(罹患(りかん)しているかは謎なようだが)。邪などの後、自分の抗体が自分の神経を攻撃することで起こる自己免疫疾患。年間10万人に1、2人が発症するとされる、国指定の難病である。

 そして、私はなんと、ギランバレーにかかったという人に3人会ったことがある。いずれも男性で、同僚、仕事相手、取材相手だった。確率としておかしくないか?というくらい、ギランバレーは私の近いところにあったので、本作を見つけた時、迷わず手に取った。

 一見軽そうなタイトルの想像を裏切り、内容は壮絶な闘病記であった。24時間絶えることのない激痛と吐き気で眠れず、水を飲んでも涙を流しても激痛。これが22歳の新米准看護師であった著者を襲った病魔だった。

 こんなに怖い病気であるが…

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