「HAPPYEND」にベネチアが喝采 監督が胸元で示したものは
平岡春人
イタリアで開催中の第81回ベネチア国際映画祭で2日、オリゾンティ部門に参加している空音央(そらねお)監督の「HAPPYEND」が公式上映された。上映後には約5分間のスタンディングオベーションが起き、劇場は熱気に包まれた。
空監督は、父である音楽家の故坂本龍一さんのピアノ演奏にカメラを向けたドキュメンタリー「Ryuichi Sakamoto|Opus」で昨年も同映画祭に参加。1年ぶりとなったベネチアでは、胸元にパレスチナの旗のピンバッジをつけて会場入り。出演俳優らとともに、万雷の拍手に応じた。
空監督にとって長編の劇映画デビュー作となる「HAPPYEND」は、近未来の日本が舞台。幼なじみの高校生のユウタとコウらによるいたずらがきっかけで、校長が学校にAI監視システムを導入する、という筋書きだ。青春群像劇であると同時に、多様なルーツを持つ高校生が登場し、排他的な社会を批判的に描く。
上映後に行われた劇場での会…