円相場が祝日に乱高下 為替介入の有無は「ノーコメント」と財務官

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神山純一 岡林佐和
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 29日の外国為替市場で対ドル円相場が乱高下した。一時1ドル=160円台まで下落し、1990年4月以来、約34年ぶりの円安水準をつけた。その後、円が急速に買い戻され、一時154円台まで円高に振れた。数時間で5円超も動く荒い展開に、市場では政府・日銀による為替介入があったとの見方が強まっている。

 財務省の神田真人財務官は29日夕、報道陣に「投機によるこの激しい、異常とも言える変動が国民経済にもたらす悪影響には看過しがたいものがある。引き続き必要に応じて、適切な対応をして参りたい」と述べた。これまでより発言を強め、市場を強く牽制(けんせい)したが、為替介入の有無については「ノーコメント」とした。

 この日の東京市場は祝日で休場で、取引は海外市場でおこなわれた。29日午前のアジア市場での取引では1円以上も円安が進み、34年ぶりに節目となる1ドル=160円台前半まで下落した。午後になると一転、急激に円を買う動きが強まり、155円半ばまで戻した。その後、いったんは157円台まで再び円安が進んだものの、今度は154円半ばまで円高に戻す激しい値動きとなった。

 年明けに140円程度だった…

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