第4回9条で「日本は戦争をしないですんできた」に共感8割 朝日世論調査

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 戦争放棄や交戦権の否認などを定めた憲法9条について、世論はどう見ているのか。朝日新聞社の全国世論調査(郵送)で聞いたところ、9条があることで「日本は戦争をしないですんできた」という意見に共感する人が8割を占めた。一方、いまの9条では日本防衛に支障があるとの意見に共感する人も6割いる。9条へのまなざしは交錯している。

 9条については調査票で条文全体を示して質問した。

 「いまの9条があることで戦争をしないですんできた」との意見については、「共感する」という回答が「大いに」(21%)、「ある程度」(55%)を合わせ76%に上る。「共感しない」という割合は計21%(「あまり」15%、「全く」6%)と少ない。

 一方、「いまの9条では日本防衛に支障がある」との意見への共感度合いは、「共感する」が計59%(「大いに」12%、「ある程度」47%)だった。

 「共感しない」という回答は…

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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2024年5月6日8時51分 投稿
    【視点】

     憲法9条だけを単発で取り出して共感を尋ねる設問に違和感がある。おそらく、視野が限定されるからだろう。  それはまず、アメリカに軍事力、とりわけ打撃力の多くを依存する日米安保体制とセット。国際政治の暴力的な側面をアメリカに外部化する機能につ

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