魚河岸の守り神。神田明神に社殿があり、市場内には小さな鳥居と祠(ほこら)を設けた遥拝(ようはい)所がある。

 そもそもの始まりは、日本橋魚河岸の創始者である森一族が、摂津の国(今の大阪)から江戸に移住したおり、道三河岸(今の大手町)に祭った「大市場交易神」とされ、慶長年間に神田明神に社殿を設けたという。明治44年、魚河岸水神社と名を改めた。

 祭神は「弥都波能売命・みずはのめのみこと」、日本神話にも登場する水の神様である。2月、水神社を守る「魚河岸会」一同で神田明神の社殿に参拝するほか、毎月5の日は遥拝所での参拝を行っている。