デンマーク、アストラゼネカ製の接種を取りやめ 欧州初

ロンドン=金成隆一
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 デンマーク政府は14日、英アストラゼネカ製による新型コロナウイルスのワクチン接種を取りやめる、と発表した。接種後に血栓ができる症例や死亡例が報告されて各国が対応を検討していた。ロイター通信によると、欧州で正式に使用停止を決めたのはデンマークが初めてという。

 血栓などの症例を受け、同国では3月11日に接種を中断したが、今回は「アストラゼネカ製なしでワクチン接種計画を進める」と正式に決めた。同社製ワクチンの全ての接種予約を取り消す。1回目を受けた人には今後、別のワクチン接種の機会が提供される。

 政府高官は「科学的知見に基づき、アストラゼネカ製ワクチンの使用に関連した、深刻な副反応のリスクがあると判断した。その結果、ワクチン計画から除外する」と述べた。感染状況が落ち着いており、他のワクチンを入手できていることも考慮した。ただし、状況が変われば接種を再開することもある、という。

 欧州連合(EU)の専門機関は今月7日、同社製ワクチンの接種後に血栓ができることはワクチンの副反応との判断を示しつつも、「ワクチンを打つメリットはリスクを上回る」と結論づけている。(ロンドン=金成隆一)

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