世界で拘束の記者、過去最悪274人 中国が最多47人

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ニューヨーク=鵜飼啓
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 米国の非営利組織ジャーナリスト保護委員会」は15日、今月1日時点で拘束されているジャーナリストは世界で274人に上り、1990年代初頭に調査を始めて以来最多となったと発表した。国別で最も多かったのは中国の47人だった。同委員会は米国のバイデン次期政権に対応を求めている。

 同委員会によると、中国では多くが長期刑に服しているか、新疆ウイグル自治区で罪状を明らかにされずに拘束されているかのどちらかだという。新型コロナウイルスが最初に確認された武漢市の様子をツイッターなどで伝えた映像ジャーナリスト張展氏を含め、中国政府のコロナ対策に疑問を投げかけた記者3人も拘束されているという。

 中国では外交関係が外国報道機関や外国籍の記者らに影響を与えており、米メディアで働く12人以上が国外退去処分となった。中国出身の豪州人ジャーナリスト、チェン・レイ氏が8月に拘束された事件は、中国と豪州の関係悪化が影響したとみられている。

 世界での拘束者数は5年続けて250人を上回っており、2番目に多かったのはトルコの37人。エジプトの27人が続いた。政情不安が記者の拘束につながっており、大統領選の不正疑惑で市民の抗議活動が起きたベラルーシで少なくとも10人、軍事衝突が起きたエチオピアでは少なくとも7人が拘束されているという。

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