ドイツ社会民主党の党首が辞任へ 連立解消の動き加速か

ベルリン=野島淳
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 ドイツ連立与党の一角、社会民主党(SPD)のナーレス党首(48)は2日、党首と連邦議会議員団長をともに辞める意向を示した。5月下旬の欧州議会選で大きく議席を減らし、責任を問う声が強まっていた。辞任によって連立解消に向けた動きが加速する可能性がある。

 SPDは、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との連立を続け、メルケル政権を支えている。今回の欧州議会選では、得票率が15・8%と、前回2014年の選挙より11ポイント以上も下落。緑の党に抜かれ3位に後退した。17年の総選挙でも戦後最低の得票率を記録し、党勢は落ち込む一方だった。党内からは、連立を解消して独自色を打ち出すべきだとの声が根強くある。

 ナーレス氏は同党初の女性党首として18年4月に就任。この日の声明で、党の再建に努力してきたとしつつ、「(党内からは)義務を遂行するために必要な支援がもはやない」と辞任の理由を述べた。3日以降、正式に党幹部に伝えるという。(ベルリン=野島淳

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