(片山杜秀の蛙鳴梟聴)ブルックナー生誕200年 鵺のごとき交響曲、溺れすぎ注意=訂正・おわびあり
「今、ウィーンではね」。昭和7年頃(ごろ)の東京。芸術好きの青年たちが音楽談議に花を咲かせる。
「ブルックナーの交響曲が再発見されている。昔の曲なのに新しい。未来的なんだ。これからは彼の時代だ」。得意げに喋(しゃべ)るのは尾高尚忠。後に現在のNHK交響楽団を率いる指揮者兼作曲家は、1度目のウィー…
- 【視点】
ブルックナーは、どうにも苦手だ。だが片山さんによると「その交響曲群に魅了されぬ音楽ファンはどうかしている」らしい。ならば魅了されないことの理を述べておかないといけないのだが、苦手なものはあまり聞かないので、どこがなぜどのように苦手なのか、分
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