(書評)『虚像培養芸術論 アートとテレビジョンの想像力』 松井茂〈著〉

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 ■複製技術の時代を横断的に観察

 「虚像培養芸術」という言葉にはどこか懐かしい未来の響きがある。

 「一億総白痴化時代」と揶揄(やゆ)されたテレビ文化の伸長で実体が希薄化したと感じられる時代を、不安と興奮半ばする態度で受けとめ、前向きの駆動力にしようとした「あのころ」の響きだ。

 それは先の東京…

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