(多事奏論)アートの未来 発信だけでない「営み」守りたい 吉田純子
「一緒に歌うことも、手をとって楽器を教えることもできない。私は今、子どもたちに何をしてあげられるのでしょう」
切実な声がこの1年、ずっと脳裏を離れなかった。昨年4月のこと。電話をくれたのは、ある地方の高校の音楽教諭で、音楽と他の科目を連動させる指導法を一緒に模索している仲間たちのひとりである。
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