(書評)『福島モノローグ』 いとうせいこう〈著〉

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 ■よどみ・迷いの跡、人間がそこに

 紛争地帯で聞き取りを続けるジャーナリストのカロリン・エムケは、こう言う。極度に悲惨な体験をした人の多くは、自らのトラウマを打ち明けもせずに沈黙するが、真に信頼できる聞き手が現れたとき、「それ」は声となって表出され、語り手はやがて人間性を取り戻していくのだ、と(『…

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