(書評)『灰の劇場』 恩田陸〈著〉

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 ■重なる虚構、変容する白の心象

 恩田氏本人を思わせる作家が、1994年に新聞の三面記事で見かけて以来、忘れられなかった事件を軸とした小説。

 著者の小説において初めて実在人物が登場するが、その2人の顔や名前、事件の細かな背景は不明。わかっているのは同居する女性2人が飛び降り自殺をした、という事実…

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