(書評)『未完の多文化主義 アメリカにおける人種、国家、多様性』 南川文里〈著〉

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 ■深い亀裂が生んだ妥協の危うさ

 この十数年、「多様性」という言葉ほど希望と失望のあわいで翻弄(ほんろう)された語もほかにないだろう。

 2008年の米大統領選で最高潮に達した希望が16年選挙で暗転した、というだけではない。米国史上初の「黒人」大統領誕生の意味を、反対勢力が「もはや多様性は実現さ…

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