共通テスト、50万人切る 94年センター試験以来 5万人が「欠席」
大学入試センターは18日、二つの日程で行われた初の大学入学共通テストの受験者数が48万4114人だったと発表した。受験者数が50万人を切ったのは1994年の大学入試センター試験以来となる。出願して実際に受験した人の割合(受験率)は90・45%で、90年開始のセンター試験時代も含め、最低となった。
出願者数は53万5245人だった。受験者数は第1日程(1月16、17日)が48万2546人、第2日程(同30、31日)は2025人(うち計458人は第1と重複した追試験・再試験の受験者)、特例追試(2月13、14日)は1人で、出願したのに「欠席」した人は5万1131人に上った。センターによると、コロナ禍の入試となり、総合型選抜や学校推薦型選抜などで先に進学先が決まった出願者らが、受験を控えたとみられるという。
受験者1人あたりの平均受験科目数は5・62科目だった。国公立大志望者に多い7科目の受験者は全体の56・4%で昨年比1・9ポイント増、私立大志望者に多い3科目の受験者は20・8%で同1・1ポイント減だった。二つの日程の平均点で最も差が大きかったのは生物で、第1日程は72・64点、第2日程は48・66点だった。数学2・B(第1は59・93点、第2は37・40点)や、数学1・A(第1は57・68点、第2は39・62点)も、点差が大きかった。
駿台教育研究所の石原賢一進学情報事業部長は「受験率が減ったのは、コロナ禍での初の共通テストという『変化』を避けた受験者が一定数いたためだろう。家庭の経済事情や大学の対面授業の少なさといった理由で、首都圏の私立大志望者が減り、地元志向で国公立大を志望する受験者の割合が増えたとも推測できる」と話す。(伊藤和行)
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