(寂聴 残された日々:67)数え百歳の正月に おかあさん、短かったよ

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 今年の正月で、私は数え百歳になった。まさか自分が百歳まで長生きしようとは夢にも思ったことがなかった。

 五十一歳で、防空壕(ごう)の中で焼死した母は特別として、その跡を追うように、死亡した父も、たったひとりの姉も、癌(がん)や結核を患い、人生の半分しか生きていない。

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 私を取りあげた産婆が、この子…

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