(文芸時評)自由を奪うのは ウイルスでなく、根拠なき言葉 小野正嗣

有料記事文芸時評

[PR]

 新型コロナ禍が収まる気配のないまま一年が終わりつつある。移動の自由もままならない年だった。せめて想像力を自由に飛翔(ひしょう)させた素晴らしい作品に出会いたいものだと思っていたら……。

 アンナ・バーンズの『ミルクマン』(栩木〈とちぎ〉玲子訳、河出書房新社)は、英語圏文学賞の最高峰とされるブッカ…

この記事は有料記事です。残り1673文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら