(書評)『彼らは世界にはなればなれに立っている』 太田愛〈著〉

有料記事書評

[PR]

 ■不穏さと絶望の寓話、ここにも

 著者は、『天上の葦(あし)』をはじめ、権力による犯罪に翻弄(ほんろう)され時に抹殺される市井の人々と、その悪を暴く懸命な努力を描いてきた。緻密(ちみつ)に構成されるミステリーのファンは数多く、私もそのひとりである。

 その著者による本書は、これまでの著作とは大きく…

この記事は有料記事です。残り832文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら