(大竹しのぶ まあいいか:272)そう、私は冒険家の娘

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 夕食後、お茶を入れにキッチンに立つ。母と私の赤いお湯呑(ゆの)みが二つ並ぶ。ふと母の声を思い出した。

 「どなたかすみませんが、熱いお茶を入れてもらえますか?」。母はいつも丁寧にそう言っていたっけ。それでいて、「あー、これは熱すぎるわねー」と文句も言うことも少なくはなかったが。だんだん身体が利かな…

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連載大竹しのぶ まあいいか

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