■第１部　リリパット国渡航記

　さて、帝（みかど）はたびたび御前（ごぜん）会議を招集され、私をどう処遇すべきかが話しあわれました。のちに大変親しくなった、きわめて高い地位にあり国事の内実にも詳しいと言われる方から聞いたところによると、宮廷の人々は私に関しいくつも懸念を表明したそうです。鎖を切って暴れ…